活動報告「2020東京パラリンピックにボランティアとして参加して」
指導員としていつも熱心に活動していただいている斉藤敦子さんが、この度パラリンピックのボッチャ競技ボランティアに参加した活動報告を寄せてくださいましたのでご紹介致します。斉藤さん、貴重なレポートありがとうございます。夢がかなって本当によかったですね。
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この度のtokyo2020オリンピック、パラリンピックは、最高のメダルを獲得し人々に感動と勇気、希望を与えて無事に終わりました。私は今回、ボランティアとして参加させていただきました。
2018年秋、ボランティアの募集がありました。私は右半身に麻痺と運動障害がありますが、私にも出来るかどうかなんて関係ない!平和の祭典であり世界最高峰のオリパラに関わりたい!と応募してみました。8万人のボランティア募集に対し、20数万人の応募があったそうです。2019年の春から応募者全員と順次オリエンテーションと面接があり、私は8万人に残ることが出来て、パラリンピックのボランティアをすることになりました。オンラインでE-learning研修を2〜30回受け、2020年から研修センターや現地会場で研修が始まる予定ですが、2021年の開幕までオンライン研修でした。
私は有明体操競技場で行われるボッチャのFOPボランティアです。競技会場で、選手や審判の誘導や試合後のコートの消毒やモップがけなどの活動です。体操競技場の隣には有明アリーナがあり、ここでは車椅子バスケットが行われていました。この2つの会場の駐車場や、駅からの道路、関係者のためのレストランなど、全てのボランティアは1日に約1000人いるそうです。その中でFOPは1日20人ほど。本当に一握りです。私はボッチャ経験がある障害者スポーツ指導員なので、選んでもらえたそうです。
茨城からの参加なので、全て午後1時からの活動です。毎回通うつもりでしたが、3日で挫折。有明のビジネスホテルに宿泊することにしました。
終わるのが夜の9時や10時ですが、近くにホテルを取ったため、活動終了後も急いで帰ることもなく、色々な方と余裕で友好を深めることができました。
あくまでもボランティアなので、競技が見える場所であっても、試合を見てはいけません。選手の写真を撮ってはいけません。会場内の写真もSNSには上げてはいけません、などなど沢山の制約がありました。無観客なので、試合を盛り上げるのもボランティアの仕事です。入場の時は、動きにくい手が真っ赤になるほど手拍子と拍手で出迎えです。選手が通る通路には、折り紙で鶴や手毬を折って飾ったり、会場からバスへ向かう選手をボランティアみんなで並んで見送ったりと、選手が無観客で寂しい思いをしないよう、やる気が保てるように私たちボランティアも真剣でした。
ボッチャは、個人で金、BC3が銀、団体で銅と全てのメダルを獲得しました。表彰式は制服を着た自衛隊の方が規則正しく国旗掲揚します。日本のエース杉村選手が個人で金を取ったとき、日の丸を見上げながらの君が代は今までで1番感動しました。
ボランティア仲間とコートにモップをかけながら、私たちパラリンピックのコートを掃除してるのよ!なとど感無量、全てが感動でした。夢のようなパラリンピックは終わりましたが、もう生涯経験することはできない、本当に貴重な経験ができて幸せです!